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平成29年6月定例会

2018年7月12日(木)

 

質問 

 市民クラブの中村綾菜です。通告に従いまして,質問します。
まず,新発見龍馬の手紙と大政奉還150周年を迎える本市の城下町を生かしたまちづくりについて質問させていただきます。
1つ目,目に見えない価値を表現することについて。
まず皆様にお聞きしたいことがございます。福井の城下町と聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか。福井城址のお堀でしょうか,北の庄城址でしょうか,一乗谷朝倉氏遺跡でしょうか。
本市は,朝倉氏が居城を構え,小京都とも評された一乗谷,柴田勝家が開き,安土城を超えるとも評される北の庄城,そして征夷大将軍徳川秀忠の兄であり,徳川宗家の血筋である結城秀康が開いた福井城と3つの城下町を背景に持ち,現在の交通網にも福井城時代のまちづくりの名残が多くあることからも明らかなように,今に続く城下町の歴史資源を有しています。幕末には,時代を動かし,新国家の思想を形成したと言われる数々の偉人を輩出し,明治維新後の国家に大きく影響を及ぼしました。橋本左内先生においては,現代の私たちにも通じる人としてのあり方を示していただき,偉人たちが私たちに残した文化や風土,精神性が本市に受け継がれているのではないかと考えております。
さて,先日5月26日から28日の3日間,公益社団法人福井青年会議所が主催し,第36回全国城下町シンポジウム福井大会が開催され,全国各地の青年会議所メンバーと県内各地から一般市民の方が参加されました。私は,福井青年会議所のある委員会の委員長として企画運営に携わりました。
この大会は,城下町ならではの魅力と可能性を見詰め直し,全国に誇る貴重な文化財の利活用や,郷土の活性化の方策を導く機会とし,大政奉還から150周年を迎える2017年に改めて幕末の歴史が今の私たちに何を残したのかを探求することで,より多くの方々に参画していただくことはもちろん,大会を通じ,住み,暮らす人には誇りを醸成し,訪れる人には感動を与えることを目的とし,開催されました。
内容を少し御説明させていただくと,1日目のウエルカムレセプションには,城下町に関係する方々や行政関係者,全国の青年会議所のメンバーが集まり,大会の機運を高めました。
2日目のオープニングフォーラムでは,北康利氏に福井が生んだ幕末の偉人,特に松平春嶽,由利公正,橋本左内に関して御講演いただきました。福井の偉人は,全国的な知名度は低いものの,それぞれが残した功績は全国に誇ることばかりであることがわかり,福井市に住む来場者だけでなく,県外からの来場者に対しても関心を深められるフォーラムとなりました。
また,分科会が4つ開催され,福井市立郷土歴史博物館長の角鹿尚計氏には「幕末の四賢候松平春嶽から学ぶリーダーシップ~現代に通じる人の育て方とは~」というテーマで講演会を,歴史作家,歴史研究家の河合敦氏には「熱き幕末志士の原点橋本左内から学ぶ生き方」というテーマで講演会を,福井あすわ歴史道場の松下敬一氏には「龍馬と福井藩が目指した新国家構想と由利公正の発想力に学ぶまち歩き」を,一乗谷朝倉氏遺跡では岸田清氏に「戦国時代へタイムスリップ!目に見えない価値の利活用~国の三重指定「朝倉氏遺跡」を素材に~」をテーマにまち歩きをしていただきました。
最終日のメーンフォーラムでは,東進ハイスクールの日本史講師でおなじみの金谷俊一郎氏に「藩校教育から学ぶ~ひとづくり先進地ふくい~」について御講演いただき,江戸時代ほぼ全ての藩で藩直営の藩校が数にして250以上あったこと,今の時代とは違い,全国統一の学校プログラムもなく,それぞれ独自の藩校を運営していたこと,福井藩に藩校明道館があり,全国でもすぐれた藩校であったことを学び,これからの人づくり,地方創生の鍵として藩校精神やその精神性を生かすことが必要であるということを来場者へ提案されていました。
さて,この全国城下町シンポジウム福井大会を開催するに当たり,まず問題になったのは,大会名にもある城下町が本市にほとんど残っていないことです。お城がない町での開催は多分初めてであっただろうということです。
そこで,城下町をどのように表現することができるのかということを議論しました。そして,出た結果が,さきにも述べた精神性です。
しかし,価値ある歴史資源の上に自分たちの生活が成り立っていることをどれだけの市民が意識しているでしょうか。今を生きる私たちは,朝倉氏の時代から連綿と続く城下町の歴史を知ることもなく,自分たちの町には何もないと思って生活をしているように思います。
城下町の歴史,今に残る遺物,そしてさきに述べたような福井の町をつくり上げてきた,困難に直面しても粘り強く我慢し,志を打ち立て,その実現に向けて丹念に努力を重ねるという福井に住み暮らす人々の精神性こそが,時代に紡いでいくべきレガシーであり,さらに磨きをかけ私たちの子や孫の世代にも伝えていかなければならないものではないでしょうか。
そういった思いで今大会を開催することになり,さきに述べたように,講演会や分科会を通して表現しました。この大会を通じて,城下町福井を生かさない手はないと改めて強く感じました。
そこで,質問に入らせていただきますが,まず本市はこの大会にどのようにかかわったのかということと,本大会にかかわられての感想をお伺いいたします。
そして,今後も城下町を生かしたまちづくりを推進していくべきであるとお考えか,そうであるならば,どのように推進していくべきか,ハード面,ソフト面についてあわせてお聞きします。
今大会は精神性というキーワードで開催されましたが,本市に脈々と受け継がれる目に見えない価値を本市はどのように生かしていくのかお聞きします。
次に,2つ目,松平春嶽公についてです。
私は,分科会2つを担当いたしました。1つ目が「幕末の四賢候松平春嶽から学ぶリーダーシップ~現代に通じる人の育て方とは~」という講演会です。こちらは福井市立郷土歴史博物館の角鹿館長と何度も打ち合わせを重ね,さまざまなことを教えていただき,とてもいい講演会を実施することができました。大変ありがとうございました。
さて,松平春嶽公についてですが,恥ずかしながら,今回初めて知ったエピソードがたくさんありました。藩札の発行,藩校明道館の開設,緊縮財政,現代の内閣総理大臣に相当する政事総裁職に就任し,明治時代と名づけたということはよく知られていることですが,彼の人柄やエピソードというものは余り知られていないように思います。春嶽公は,人の話をよく聞き,その人が何を考え,どんな生き方をしているのかということに注目し,身分を問わない人材登用をし,数々の偉人を育てました。また,藩校明道館では庶民にも公開して多くの人材を育て,庶民の幸福を考えて教育を施しました。しかし,これらは余り知られていません。
また,横井小楠を熊本から呼び,すばらしい価値観を福井藩にもたらし,国のために藩がある,藩のために民があるという考えを改め,産業振興が大切,まず民を富ますことによって国が富むという小楠の考え方を採用し,産業振興を進めました。
また,新しいものに興味があり,何とか改良して日本のためにならないかということを考えていたそうです。
そのエピソードの一つとして,春嶽公とリンゴという話を御存じでしょうか。春嶽公は,日本で初めて米国から取り寄せたリンゴの苗木を接ぎ木したそうですが,その後,津軽地方の栽培適性を見抜き,津軽藩に苗木を送りました。これがきっかけでリンゴの苗木は青森県一帯に植えられ,青森県の名産となったと言われております。そして現在,津軽地方では春嶽公はリンゴの父とも呼ばれているそうです。
松平春嶽公の人柄やエピソードはとても多く残されており,おもしろいものや現代に通じるものがたくさんあります。これらを生かさない手はないと思っております。現に,講演を受けた県外の方々からは,とても興味を持てた,現代に通じるすばらしい内容だったという感想をいただいております。
そこで質問です。松平春嶽公という人物を今後どのように生かしていくか。人柄やエピソードについて,どのように取り上げていくのかお聞きします。
福井青年会議所では,春嶽公のリーダーシップに注目した講演会を開催したほか,春嶽公のエピソードを題材にしたお土産をお菓子会社と共同でつくりました。それが春嶽餅羽二重りんごです。このお土産の包装紙には春嶽公とリンゴのエピソードが書かれており,お土産を手にとった人は春嶽公のエピソードを知ることができ,とても興味を示しておられました。
本市におかれましても,あらゆる形で,あらゆる機会を捉え春嶽公の人柄やエピソードをPRしていくことができると考えますが,観光の視点,そして教育の視点等からお聞きいたします。
3点目,由利公正と坂本龍馬についてです。
私は,分科会を2つ担当させていただきまして,もう一つは「龍馬と福井藩が目指した新国家構想と由利公正の発想力に学ぶまち歩き」です。福井あすわ歴史道場の松下敬一氏のガイドのもと,幸橋から九十九橋,そして浜町を通って幸橋に戻るという足羽河原を歩くコースです。九十九橋では参加者に繰舟の体験をしていただきました。
足羽河原には由利公正の銅像,龍馬が幾度も通ったとされる由利公正の邸宅跡,龍馬の歌碑,福井藩にすばらしい思想をもたらした横井小楠の寄留宅跡,福井市グリフィス記念館やグリフィスと日下部太郎の銅像など幕末の偉人に関するものがたくさんございます。
由利公正は全国的な知名度は低いとされておりますが,松下氏のガイドにより,幕末の世を動かしたとされる坂本龍馬との関係が深いところから参加者に興味を持っていただいて,2人の新国家に対する思想をひもとくと見えてくる,激動の幕末期を駆け抜けた福井の魅力ある歴史を足羽河原のまち歩きを通して参加者に存分に堪能していただきました。
特に,参加者が興味を示していたのが,ことし1月に発見された坂本龍馬が暗殺される5日前に中根雪江に向けて出した手紙です。この手紙には,龍馬と福井藩の信頼関係,幕末における福井藩の役割,福井藩が新国家構想をつくったということを証明する内容が書かれていました。
これまで福井藩と龍馬の関係の深さを証明する資料は余り見つかっていませんでしたので,龍馬と福井藩の関係は余り世に知られておらず,NHK大河ドラマ龍馬伝にも余り触れられていませんでした。しかし,この手紙が見つかったことでこれから大いに福井藩に日が当たるようになる,大政奉還150周年の今,この手紙が見つかったことは大きなチャンスであると松下先生はおっしゃっています。
このすばらしい歴史が詰まった足羽河原を今後生かさない手はありません。日本の夜明けは福井からというイベントを県が銘打ってやっておりましたが,私は福井の夜明けは足羽河原からと言っても過言ではないと思います。
そこで質問です。足羽河原の幕末偉人コースを今後どのように活用されるのか,モデルコースとして設定してはどうかお聞きします。
これまで足羽河原と足羽山を回るモデルコースはありましたが,足羽河原のみのまち歩きコースの設定はありませんでした。足羽山を回ると時間が少し長くなってしまうということからも,足羽河原のみのまち歩きコースの設定を要望いたします。
そして,龍馬とのかかわりをもっとPRすべきです。今回のまち歩きの参加者からは龍馬が好きであるから参加した,そして興味を持ったという感想を多くいただいております。このことをもっと前面に出したコースを設定すべきと考えますが,御所見をお伺いいたします。
このまち歩きコースは非常に定員が少なかったこともありますが,何人もの方をお断りする結果になっております。また,まち歩きとして設定しているのなら,それにふさわしい整備をすべきであるということを指摘させていただきます。
まず,幸橋から九十九橋までの遊歩道は草が伸びたままでした。整備の回数が少ないのではないでしょうか,見解をお聞きします。また,日下部太郎,グリフィス像が設置されているさくらの小径の樹木はしなびていました。植えかえが必要と考えますが,見解をお聞きします。
そして,何よりまち歩きに欠かせないのが語り部の存在であると考えます。足羽河原には確かに銅像や石碑がありますが,実際に邸宅があるわけではなく,城下町の町並みを歩くというわけではないので,歩く方にとっては語り部さんの語りがなかったら何のおもしろみもありません。愛宕坂に行けば公益財団法人歴史のみえるまちづくり協会があり,そこに語り部を依頼することはできますが,事前予約が必要です。柴田神社にも語り部さんがいらっしゃいますが,足羽河原周辺のまち歩きガイドをしていただけるのでしょうか。語り部さんの配置と活用についてお伺いします。
今回のまち歩きにあわせ,松下氏は足羽河原周辺の歴史に関する冊子をつくって参加者に配ってくださいました。当時の城下町の写真や偉人の肖像画,それらに対する説明文,幕末の歴史等多く載せられており,今は何もない足羽河原が,目に見えて当時の歴史が浮かんでくるものになっていました。語り部さんがいらっしゃらなくても,こういったパンフレットがあればとても楽しくまち歩きができると思います。見解をお聞きします。
また,これは足羽河原だけに限ったことではありません。JR福井駅周辺においてもすばらしい歴史が点在しています。これらをどのようにストーリー性を持たせてPRしていくのかが大事だと思っております。所見をお聞きします。
そして最後ですが,本年大政奉還150周年,そして来年明治維新150周年を迎えるに当たり,本市はどのような取り組みをしているのかをお伺いしまして総括質問を終わらせていただきます。
 
 

答弁

教育長(内田高義君) 私からは松平春嶽公に関しまして,教育の観点からお答えします。
本市教育委員会では,古来よりふるさと福井の発展を支えてきました28人の先人の姿を紹介した「ふるさと福井の人々」を発行し,副読本として小学校5年生を対象に毎年配布しております。その中では,幕末の名君松平春嶽公についても紹介されています。小学校5,6年生では,社会科,総合的な学習や道徳の時間等においてこの副読本を活用し,松平春嶽について学んでおります。
また,各公民館で実施している郷土学習において,春嶽公を初めとする福井が誇る偉人たちの功績等について学習する機会を設けています。
郷土の先人や偉人について福井市以外の方々に自信を持って紹介することができる市民の方が一人でも多くふえることを願って,これからもふるさと教育の推進や郷土への誇りの醸成を図ってまいります。
 
 
商工労働部長(港道則男君) 初めに,松平春嶽公のPRについて,観光の視点からお答えします。
名君として誉れ高い松平春嶽公については,福井藩の藩政改革に着手し,大商人にも協力を求めて財政整理を進めたほか,由利公正,橋本左内などのすぐれた人材を家柄にかかわらず登用するなど,さまざまな功績があります。このほか,日本で初めて自転車に乗ったり,明治の年号を提案したなど,さまざまな逸話も語られています。
こうした春嶽公の功績や逸話は,福井なるほど歴史カードや福井市歴史人物ガイドブック,ふくい春まつり実行委員会で作成した幕末・明治福井城下人物云われ書きに載せて広く市民に提供しているほか,福井市ホームページでも紹介しております。また,ことしのふくい春まつり越前時代行列では,ハピテラスにおいて松平春嶽公を初めとする福井の偉人の解説を行い,沿道の多くの方に楽しんでいただきました。
この秋には松平春嶽公に関する漫画本が発行されるとも聞いており,今後もさまざまな機会を捉えて春嶽公など福井の偉人の人柄や逸話についてのPRに努めてまいります。
次に,目に見えない価値の表現についてお答えします。
初めに,先月5月26日から28日にかけて開かれました全国城下町シンポジウムにおける本市のかかわりですが,市外県外から約1,000人の青年会議所会員が参加する全国規模の大会であり,まちなかのにぎわいづくりにも効果が大きいことから,事業に対し補助を行いました。
また,福井市立郷土歴史博物館長が分科会の一つで講師となり「幕末の四賢候松平春嶽から学ぶリーダーシップ~現代に通じる人の育て方とは~」と題して講演をしたほか,その他の分科会では足羽河原周辺の偉人ゆかりの地のまち歩きや一乗谷朝倉氏遺跡のツアーなども実施され,本市としても協力させていただいたところです。
このシンポジウムを通して,市外県外から参加された多くの青年会議所の方々に福井の城下町と城下町から輩出した郷土の偉人たちについて知っていただくとともに,福井の歴史の豊かさを理解していただきました。
次に,城下町を生かしたまちづくりの推進についてですが,城下町の歴史や近代化による都市の発展,戦災,震災からの復興の記憶など,積み上げてきた地域の歴史を掘り起こし,目に見える形で都市の個性を高め,次の時代へ継承することはとても重要であると考えております。
そこで,まずハード面における取り組みとして,平成25年3月に策定した県都デザイン戦略の中で,城下町福井を象徴する最も重要な歴史資源として福井城址公園の再編を行うとしています。
現在,福井城址公園の整備として,県では山里口御門の復元を,市では中央公園の再整備を進めているところです。また,福井駅と福井城址をつなぐ軸の整備として県庁線の再整備を行い,さらに福井城址周辺を歩きやすい環境にするため,福井県農業会館前や順化公民館前の市道の再整備に着手する予定です。
次に,ソフト面については,市民が城下町としての福井の歴史や文化に触れ,理解を深めることで市民の郷土への愛着と誇りがさらに醸成されるよう,福井城址に関する史跡等のまち歩きや歴史講座などの取り組みを進めてまいります。
戦災や震災などを乗り越え,志の実現に向けて努力するという脈々と受け継がれてきた精神性はまさに本市の宝であると考えており,これを次の時代にしっかりと伝え,幅広い分野において本市のさらなる発展につなげてまいります。
次に,由利公正と坂本龍馬についてお答えします。
足羽河原のまち歩きコースは,全国城下町シンポジウムの分科会の一つとして実施されたもので,幸橋南詰の由利公正広場をスタートし,坂本龍馬の歌碑や由利公正邸宅跡を見た後,九十九橋を渡り福井市グリフィス記念館やグリフィスと日下部太郎の銅像,横井小楠の寄留宅跡を回るコースです。
本市では,これまでさまざまなコースのまち歩きを実施しており,より多くの市民の方々に本市の幕末・明治の歴史を知っていただくため,御提案いただいたコースも含め,今後も新しいコースを設定してまいります。
次に,龍馬を前面に出したコースについてですが,龍馬をテーマにしたまち歩きについては,ことしのふくい春まつりにおいて,先ほど答弁したコースに由利公正と坂本龍馬が会った照手1丁目のたばこ屋旅館跡や旧木町石碑などを加えた「桜のトンネルをぬけて歴史に出会う~三岡八郎と坂本龍馬」というまち歩きツアーを開催しました。また,これまでに「福井に来た龍馬の足跡を歩く」といったツアーも開催しております。
いずれも参加者から好評を得ており,今後も坂本龍馬と本市の関係性を生かした幕末の歴史に関するまち歩きコースとして実施してまいります。
次に,さくらの小径の樹木についてお答えします。
さくらの小径は,足羽川右岸に市が整備したもので,幸橋から桜橋の間に設置した植樹ますにしだれ桜が植えられています。これらの樹木の管理については,地元住民の御協力により水まきや定期的な枝木の剪定をしているほか,桜の状態に応じて樹木医の診断を受けております。
今後も樹木の状態を見ながら適切に管理し,景観の保全に努めてまいりたいと考えています。
次に,語り部についてですが,現在北の庄城址資料館では,冬期を除く土日,祝日に語り部を配置し,資料館を訪れた方に北の庄や戦国時代の歴史について説明を行っています。
足羽河原や養浩館庭園など,資料館以外での語り部によるガイドについては,事前申し込みをいただいた上で御希望のコースやテーマに応じた案内を行っております。
次に,歴史に関するパンフレットについてですが,足羽河原周辺において訪れた方に歴史を感じながらまち歩きを楽しんでいただくためには,史跡等を紹介したパンフレットは重要なアイテムであると考えています。
本市では,足羽河原周辺をメーンに,幕末から明治にかけての史跡や偉人を紹介したパンフレット,幕末・明治福井城下人物云われ書きを作成し,福井市観光案内所や福井市役所で配布しており,わかりやすい解説と地図でまち歩きを楽しめるものとなっております。
次に,福井駅周辺についてですが,福井城址や北の庄城址,名勝養浩館庭園など豊富な歴史資源をめぐるまち歩きコースを所要時間やテーマ別に多数設定しており,観光パンフレットやホームページで紹介しています。
また,ガイドつきのまち歩きツアーも実施しており,ことしのふくい春まつりでは先ほど御紹介した「桜のトンネルをぬけて歴史に出会う~三岡八郎と坂本龍馬」や「春の城下町さんぽ」など,豊富な歴史資源を生かしたまち歩きツアーに多くの方に御参加いただきました。
今後も福井の歴史を感じていただけるまち歩きの実施を通じて福井駅周辺のPRに努めてまいります。
次に,大政奉還,明治維新150周年の取り組みについてですが,本市は松平春嶽公や由利公正,橘曙覧など幕末,明治に活躍した偉人を多く輩出しており,150周年という節目の年は,こうした福井の先人たちの英知や生き方について学ぶとともに,その魅力を県内外に発信する絶好の機会であると考えております。
本年度は,郷土歴史博物館や橘曙覧記念文学館などで幕末にスポットを当てた企画展を開催するとともに,京都市などと連携した大政奉還150周年プロジェクトに参加し,本市の歴史資源のPRを行います。
また,平成30年度は,仮称ですけれども,幕末明治福井150年博の開催が予定されておりますので,これに関連した企画展等を実施し,多くの市民の方々に幕末・明治の歴史を知っていただけるよう取り組んでまいります。
 
建設部長(竹内康則君) 河川敷の遊歩道の管理についてお答えします。
足羽川は市街地内を流れる河川であることから,気軽に散策できる空間として多くの市民の方に親しまれております。この足羽川は県が管理する一級河川で,毛矢1丁目地係の泉橋から下流の明里町地係の新明里橋までの左岸約2,400メートルの区間において河川敷に芝生を植栽し,都市公園法の緑地と位置づけ,本市が県の許可を得て足羽川緑地として占用しております。
緑地は,春には桜のお花見,夏には福井フェニックスまつりなど多くの方々が利用するため,本市においては除草による管理を年3回実施しております。
今後も河川敷の緑地を快適に利用していただけるように,県と連携して現地を確認しながら適切に除草などの管理を行ってまいりたいと思います。
 
 
(中村綾菜)
 自席にて再質問させていただきます。
では,今御答弁いただいたものから質問させてもらおうと思います。除草は年3回行っているということでしたが,これは多いと考えているか,少ないと考えているか,教えてください。
 
建設部長(竹内康則君) 県の管理区域ですので県は堤防ののり面,いわゆる堤体を年1回除草しておりますが,私どもが占用している部分については年3回除草しているということで,多いと感じております。
 
 
(中村綾菜)
 ちょうど今の時期にようやく除草が入ると聞いております。それが1回目なのか2回目なのかちょっとわからないですが,春に1回やって,さらに今の時期にやっているのかもしれないですけれども,4月から6月の間は非常に草が荒れ放題で,本当に汚いものになっています。ぜひその辺も考えていただければと思っております。
あと,さくらの小径の樹木は様子を見ていくという話でしたが,そちらもかなりしなびており,脱木をしないと治らないのではないかなと思うんですが,その辺を教えてください。
 
商工労働部長(港道則男君) 現況については,先ほど御答弁させていただいたように,植樹ますの中にしだれ桜を植えている状況でございます。
当然成長とともに枝葉も伸びてきますし,幹も太くなってまいります。今後ますの大きさに比べて樹木の太さが太くなったときには,将来的にいろんなことも考えていかないといけないかなと思います。当然ますは巨大木が入るような大きさではございませんので,その点は考慮しながら適切に対応させていただきたいと思います。
 
 
(中村綾菜)
 多分今はそんなに人が通っていないからそういう苦情がないのかもしれないんですが,これからもっともっと人がふえてくると思いますので,ぜひとも剪定や脱木をお願いしたいと思います。
それとこの足羽河原のまち歩きコースに関してですけれども,ふくい春まつりにおいて開催した桜のトンネルをぬけて等々というコースが非常に人気があったということです。これはやはりコースを設定して,スタート時間,つまりこの時間にスタートしますという時刻も多分設定して開催したのではないかなと思いますし,聞いてもいるんですが,語り部さんが常駐するのが難しいということでしたら常駐しなくても,コースの出発時間を設定して毎日事前予約制にするということもできるのではないかなと思うんですけれども,その辺はいかがでしょうか。
 
商工労働部長(港道則男君) 特にふくい春まつりのときに設定させていただいたコース等については,定員,時間等も設定した上で実施しております。
まち歩きのガイドさんにとりましても,突然参加する方がいらっしゃってもそのガイドができる方がいらっしゃらないという場合もございますので,やはり基本的には予約をいただいた上でガイドをさせていただきたいと思っております。
 
 
(中村綾菜)
 各地を視察しておりますと,例えば何時何分にここのコースを出発します,だから前日までに予約してくださいというようなコースとかがあったりします。そういったイメージで本当に観光客のためにどうしたら来てくれるかなというところもきちんと考えてコースや時刻の設定をしていただきたいとこちらは要望させてもらいます。様子を見るとおっしゃっていましたので,よろしくお願いいたします。
そして,大政奉還,明治維新150周年を迎えるに当たって,本市としては福井市立郷土歴史博物館や橘曙覧記念文学館でいろいろ催すとか,京都市と連携しているとおっしゃっていました。例えばその京都市と連携している各地のホームページを見ますと,いろんな取り組みをしているということが書いてあるんですけれども,福井市のホームページには郷土歴史博物館ではこんなことをやっていますということしか書いていないんですね。何かすごく寂しいというイメージを持ちましたので,福井市独自でもっといろんなイベントをしていますよ,全国から来てくださいと,きちんとPRしていってほしいと思います。ことしはそういう予算がついていないようですが,次年度はせっかくのチャンスですから,ぜひとも予算計上してどんどんやっていただきたいと思うんですけれども,御見解をお伺いいたします。
 

商工労働部長(港道則男君) 幕末明治福井150年博につきましては,先ほど答弁させていただきましたように,平成29年度に橘曙覧記念文学館あるいはグリフィス記念館でも開催しますし,歴史のみえるまちづくり普及事業としても実施させていただきます。
平成30年度におきましても,同じく橘曙覧記念文学館,グリフィス記念館等でもイベント等の準備をしております。
広報には十分努めているつもりではおりますけれども,議員がおっしゃるようにまだ不十分な点もあるかと思いますので,その点については精査させていただきまして,できることをさせていただきたいと思います。
 

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